施工事例

転勤先で人生2棟目のマルワホーム。家族も増えてより充実の毎日に。

住まいの提案、北海道。 vol.63

取材・文/三枝史子

2階セカンドリビング。正面の森に面して設けた出窓が家族みんなのやすらぎの場所に。

新しい家も、マルワホームと決めていた。

Iさんご家族を訪ねるのは、2度目である。最初は2017年の夏、マルワホームで建てた石狩の新居だった。日当たりのいいリビングで、赤ちゃんをあやすご夫婦の笑顔が今も印象に残っている。それから数年の時を経てご主人が岩見沢に転勤。石狩から通うことも考えたが、4年8カ月暮らした家を手放すことを決め、岩見沢に新たに建てることにした。当時を奥さまは振り返る。「マルワさんで建てた家があまりにも心地よく暮らしやすかったので、もうアパート住まいは考えられませんでした。また建てるなら、やっぱりマルワさんだよねと」。ご主人も大きくうなずき、「住み替えというかたちで売却もお任せできたのが心強かったです。好条件で売ることができ、本当に助かりました」。

煉瓦色のガルバリム鋼板に、あたたかみのある札幌軟石を組み合わせた表情豊かな外観。

2棟目も同じ工務店で建てたとういうと、友人たちには「よっぽど信頼しているんだね」と感心されるのだとか。「何か相談すると1+1が2ではなく、10にも100にもなって返ってくる」という同社の提案力は、今回の住まいづくりでも期待以上のものだった。現在、赤ちゃんだった男の子は5歳になり、かわいい弟もできた。暮らしのステージを自然豊かなこの場所に移し、Iさんご家族の新しい物語がはじまった。

裏庭にはキッチンからも出入りできるウッドデッキを設置。家族でくつろいだり、バーベキューを楽しむことも。
玄関からシューズクロークを抜けて洗面台、リビングへと続く合理的な動線計画。
帰宅後、靴を脱いで鞄を掛け、手を洗うという一連の動作がスムーズにできる。
広めに設けた玄関土間には、冬の間の自転車置き場にも便利。
天井の一部が高くなった開放的なリビング。玄関からソファの後ろまで土間空間が続きフレキシブルな使い方が楽しめる。
風景を切り取るように設けられた窓が、住空間に季節の潤いをもたらしている。

こだわったのは、1棟目を超える住まいづくり。

すでに住まいづくりを経験しているので、そのベースを生かせば今回の家は楽にできるのではないか。しかし、いざ計画がスタートするとその逆だったとご主人はいう。「石狩の家は大好きだったけれど同じではつまらないし、それを超える家にしたい。家族構成も変わっていますしね。そう考えると難しかったけれど、マルワさんがいっしょに悩みながら結果的にいいものをつくってくれました」。

今回のこだわりポイントのひとつは、玄関からリビングの奥まで続く大きな土間空間だ。自転車や観葉植物のほか、アラジンのストーブが置かれている。「みんなで火を囲んでほっとできる空間をつくりたかったんです。いずれ薪ストーブを入れるのが夢ですね」。

もうひとつは、セカンドリビングと家族が呼んでいる大きな出窓のある2階のフリースペースだ。空を眺めたり木を見て気持ちを開放したり。ときには仕事をこなす書斎代わりに使ったり、奥さまはよくここで家計簿をつけるのだという。「ホールを挟んで子ども部屋がすぐ近くにあるので、子どもたちが寝ている間も安心して作業できます。ロールスクリーンで間仕切りすれば客間にもなり、そのときどきで自由な使い方ができるのがいいですね」。

ブルーグレーの壁面にオープンラックがおしゃれなキッチン。背後には大きなパントリーがあり、収納のほか奥さまの趣味のスペースも兼ねている。

暮らしのリズムに配慮した、快適な動線計画。

 「子どもが小さいので、生活の流れに沿って気持ちよく暮らせることを大切にしました」と奥さま。たとえば保育園からの帰宅後、靴を脱いで鞄を所定の位置に掛け、手を洗ってからおやつを習慣づける動線計画や、2階寝室のそばに浴室・洗面を設けて朝晩の身支度をスムーズにするなど。洗濯室を兼ねたユーティリティを広く確保したことで気兼ねなく物干しができ、来客時に慌てて取り込むストレスもなくなった。2階に水回りを持ってきたことで暮らしのリズムが整い、上下階を効率よく均等に使えるのが気に入っている。

カウンターに立つママとのコミュニケーションも楽しいオープンキッチン。

ダイニングとの距離感が心地よいキッチンは庭と隣り合い、ウッドデッキでバーベキューをするにも快適。オープンキッチンにしたのは「ママの姿をいつでも子どもたちに見ていてほしい」という願いからだ。キッチンの背後にはワイドなパントリーがあり、食品や日用品のストックがすっきり収まっている。
ここに移り住んでから、以前にも増して家に過ごすひとときが豊かになった。「いい時間、いい季節を大切にしたいですね。自然環境にも恵まれ、子どもと散歩に行く機会も増えました。心にゆとりが生まれたせいでしょうか」。そういってご夫婦は微笑んだ。

2面採光の高窓を配した主寝室。ウォークインクローゼットを併設。
手前のスキップフロアのセカンドリビングから子ども部屋へ駆けていく兄弟。
右隣はユーティリティ。
自然光が入る階段スペース。
セカンドリビングの出窓が左手に見える。
洗面・脱衣・洗濯室を兼ねた広々としたユーティリティ。
入浴や洗面、洗濯と物干し、収納が1カ所で効率的に行える。

Point <設計のポイント>

  • 煉瓦色のガルバリウム鋼板に質感のある札幌軟石を組み合わせた個性豊かな外観。
  • 玄関からリビングの奥まで続く土間空間を設け、将来的な薪ストーブの設置にも対応。
  • 2階にスキップフロアのセカンドリビングを設け、自然との一体感を楽しめるように。
  • 無垢の床が心地よい、落ち着いた雰囲気のリビングは天井の一部を高くして開放的に。
  • 玄関収納や洗濯室を備えた水回りなど、暮らしのリズムに配慮した効率のいい動線計画。

Data

  • 敷地面積/280.00㎡(84.70坪)
  • 延床面積/115.41㎡(34.90坪)
  • 1階面積/57.14㎡(17.28坪)
  • 2階面積/58.27㎡(17.62坪)
  • 工法/木造軸組工法
  • 基礎/鉄筋コンクリート布基礎+基礎断熱
  • 断熱材/内壁+付加断熱
  • 屋根材/ガルバリウム鋼板
  • 外壁材/ガルバリウム鋼板、札幌軟石、道南杉
  • 内装材/ビニールクロス、一部シナベニヤ
  • 床材/ナラ無垢フローリング
  • 開口部/樹脂サッシ、Low-E ペアガラス
  • 暖房/パネルヒーター
  • キッチン/TOTO ザ・クラッソ
  • バスルーム/TOTO サザナ

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